今回は、パーソナルのランニングサポートレポート。
今年の5月から開始した方のトレーニング内容や変化を共有して、初心者ランナーが考えておいた方が良いポイントについてまとめたいと思います。
この方が最初にお越しいただいた時の状況は、
10キロはなんとか走れるけどペースがキロ8分を超えるくらい。
「とにかく、もう少し、楽に軽やかに走れないだろうか...」
そんな想いで、トレーニングを積んでいきました。
行ってきたトレーニングの内容は、下記の大きく3つに分けられます。
①身体づくり
②動きづくり
③ランニング
(Arionランニングクラブでは、パーソナルや教室でも、この3つを取り入れて指導しています。)
まずは、身体づくり。
ランニングフォームは、今の身体や体力を反映した型が現れているとも言えます。
なので、走り方を見よう見まねするだけでは根本的には良くならなくて、
骨格や呼吸が整い、
感覚器(平衡感覚や筋肉内のセンサーなど)が働き、
各関節や筋肉が適正に動いてこそ、
理想的なフォームに近づいていくわけです。
特に長年運動習慣がなかった方やデスクワーク中心の方は、
「運動していない生活」に適応してしまっていて、
「走れる身体」になっていませんからね。
そんな中で、
理想的な走り方だけをイメージして走ってみても身体は思うように操作できるはずもありませんよね?
この2カ月で6回のパーソナルを行いましたが、
それぞれのセッションで
・感覚器
・呼吸
・足(足趾、足首)
・体幹(背骨)
・肩甲骨周り
・股関節周り
などのテーマを設けて、
自分の身体に対する理解を深めながら、少しずつレベルを上げながら行っていきました。
(トレーニングの経験値も低かったので、できるだけ小難しくならないように進めていきました。)
次に動きづくり。
動きづくりというのは、ドリルと言う表現を使うこともありますが、
現状の身体の中で、「身体を効率よく前に進ませる方法」を身につけていくものです。
具体的には歩行動作やスキップなどです。
歩行動作と言っても
日常的な歩き方とは少し違う動きになりますが、主に着地に体重をのせていくという感覚をつかんでもらいます。
スキップは、ランニングに必要な
「弾みながら、身体を運ぶ」
その感覚や能力を高めるドリルで、初心者ランナーの方には、必ずと言っていいほど取り入れます。
このスキップで劇的に走りが変わる方もおられるんですよ。
そして、実際のランニング。
パーソナルセッション時のランニングは、「インターバル」。
インターバルとは、短い距離を休息を挟みながら、走ることを繰り返すトレーニングです。
インターバルなんかやりたくない...そんなランナーも多いかと思いますが、それも内容次第です。
初心者ランナーの方は、
心肺機能(最大酸素摂取量)を向上させるというよりは、
「効率よい走り方を身につけるため」
そんな目的で行うことが多いです。
キロ8分かかるような動きは、ほとんどアキレス腱の弾性を利用できていない足首で蹴るような走りになってしまっています。
ゆっくり長く走ることも必要ですが、そればかりでは、いつまで経っても弾むような走りは実現できませんからね。
今回の方は、
100mから始めて、200m、500m、1000mを織り交ぜながら行っていきました。
例.(5回目のセッション時)
200m → 500m → 1000m
※休息は、90秒。
この時の1000mは、5分57秒。
1キロだけとは言え、キロ8分台でしか走ったことがなかった方が、
1カ月半でこれだけの速さをキープできるようになったのは、非常に大きな変化です。
ご本人も
「これが走るということなんだ...」その違いを実感されています。
ただ順風満帆かというとそんなこともなくて、今までにやったことのないことをやると痛みや違和感が出てくるものです。
特に弾む運動をしたり、速いスピードで走ると
想像以上に筋、腱、関節に負担がかかりますからね。
そんな時は、
休養をとったり、
トレーニング内容を落としたり、
身体づくりに時間をかけたり、
そうやって試行錯誤してやっていくしかありませんね。
今回の方の例にして、
初心者ランナーの方が知っておきたいポイントをまとめると
①自分の身体に対する理解を深めながら、少しずつ走れる身体に適応させていく。
②スキップなどで弾む感覚や能力を高める。
③短い距離のランニングを繰り返して、足首を蹴って進む動きから脱皮して、弾んで走れる距離を増やしていく。
④変化の過程で違和感や痛みが出てくる可能性があるので、そんな時も心乱さずにトレーニング内容を調整する。
こんなところでしょうか?
実際には、上記のポイント以外にも食事、睡眠、トレーニングの細かいところなど考えるべきことはたくさんあります。
もし、これからランニングを始めたいけど不安だ。
ランニングを始めてみたけどいつまで経っても走りっぽくならない...
そんな方はお気軽にご相談くださいね。
あなたのペースで、あなたオリジナルのプログラムで一緒に試行錯誤していきましょう!