前回のブログでは、最近これまでにないくらいいいトレーニングができることをお伝えしました。
これから何回かに分けて、どんな考えでどんなトレーニングを行っているかをまとめてお伝えしていきたいと思います。
初心者であろうと上級者であろうと基本的な考え方は変わらないと思いますので、参考にしていただければと思います。
まず、今回のブログではランナーとして必要なトレーニングを整理したいと思います。
細かいところを含めるとキリがないのですが、大きく分けて3つ。
①心肺機能向上
②代謝機能向上
③ランニングフォーム改善
これが基本となります。
①心肺機能向上トレーニングは、専門的には最大酸素摂取量を高めるということが目的となります。
酸素を取り込める(外から取り込めるだけでなく、細胞の中にも取り込める)能力を高めることで、走り続けるためのエネルギーを供給できる能力を高めていきます。
具体的には、インターバルトレーニングやレペティション(1000m3本など休憩を挟んで全力で走るトレーニング)などの強度の高い(ゼェゼェする)トレーニングです。
こんなトレーニングを行うことでミトコンドリアという細胞の中のエネルギー生産工場も増えると言われています。
簡単に言えば、ランナーとしてのエンジンを大きくするトレーニングと言えます。
②代謝機能向上トレーニングは、ランニング中のエネルギー源となる脂質、糖質、そして糖質代謝の過程で産生された乳酸をエネルギーに変換する能力を高めることが目的となります。
具体的には、脂質代謝トレーニングとしては、LSDといって長い時間強度を上げすぎないで走り続ける(山歩きなども良い)トレーニング。
糖質代謝トレーニングとしては、心肺機能トレーニングでもあげたインターバルやレペティション、坂道を使ったダッシュやインターバルなども効果的で、強度を上げることがポイントとなります。
そして、乳酸代謝トレーニングとしては、インターバルなども該当しますが、他にペース走やファルトレク(ランダムな起伏を利用したトレーニング)など強度を維持しながら一定時間ランニングを継続するトレーニングが有効となります。
③ランニングフォーム改善トレーニングは、文字通り効率良く進むためのランニングフォームに改善することが目的となります。
ランニングフォームを改善するためには、背筋を伸ばして、肩甲骨動かして、或いはつま先から着地して…なんてことを意識すること!という風に捉えがちですが、それよりも「意識せずとも動きができる土壌を作る」ことが先決です。
具体的には、いわゆる体幹トレーニングや筋トレ、プライオメトリクスといってジャンプ系のトレーニング、或いはランニングの動きに特化したドリル、流しといって短めの距離をテンポよく走る練習などが該当します。
また、足のゆびのトレーニングや足裏感覚を良くするトレーニング、前庭器官(いわゆるバランス感覚)を刺激するトレーニングを行うと力感のないフォームが得られやすくなってきます。
※ランニングフォーム改善や体幹トレーニングの考え方については、また改めて細かくお伝えしたいと思います。
いかがでしょうか?
なんとなくやるべき道筋が見えましたでしょうか?
やるべきことを知識として得たら、次に自分に落とし込む作業が必要になります。
・ランニング歴、レベル
・目標
・既往症、身体状況
・練習環境
諸々を考慮して優先順位をつけて取り組んでいかなくてはいけません。
ウルトラマラソン完走を目指す人とサブ4を目指す人のトレーニングが同じなわけはありませんし、
もう少し速く走りたいという希望があるのにLSDばかりでは速く走れるものではありませんからね。
次回のブログでは、今回ご紹介したようなトレーニングをどう配合させていくかをまとめていきたいと思います。