年が明けて早くも1ヵ月が過ぎましたが、パーソナルランニングレッスンの体験が増えてきています。
個々の目標や目的は各々ですが、受けに来てくれるだけでも嬉しく思いますし、特に運動経験がない方にとっては、パーソナルだとそれなりにハードルも高く感じるでしょうから、それを乗り越えられただけでも讃えられるべきものです。
実際に問い合わせまでしてもレッスン受講までには至らない方もおられますからね。
迷ったら「やってしまえ!」と思いきった方がいいと思いますよ。
必ず得られるものはありますから。
体験では、事前に
①目標、目的
②ランニング(運動)歴、自己ベスト
③現在のコンディション(痛み)、既往(故障)歴
などをお聴きしておきます。
当日は、ご要望やお悩みを解決できるようにトレーニングや技術的な指導、アドバイスもしますが、まずは自分の身体がどんな状態なのか?を把握してもらいます。
故障の状況などにより多少は異なりますが、主に行うチェックは、
①立ち姿勢
②片脚立ち
③前屈
④足のゆび運動
です。
それぞれやっていただくことで、その方の特徴が見えてきます。
一般的には、
①姿勢が良い悪い
②筋肉が強い弱い
③身体が柔らかい硬い
④バランスが良い悪い
そんな感じで括られがちですが、もう少し突っ込んでその方の状態を分析します。
例えば、片脚立ち。
眼を開けて立つとそんなにグラグラしないで立てたとします。
でも、眼を閉じた途端に自分を制御できなくなる方が多いです。
そうなると専門的には、
「普段は視覚に頼って身体を制御していそうだな?」
「頭の位置感覚(三半規管)や地面を捉える感覚(足裏のセンサー)が弱いかな…」
と推察できます。
そんな方にバランスディスクに乗ってもらいます。
足踏みしたり、足首を前後に動かしたり、左右に体重移動したり、しゃがんだり…
そして、再度片脚立ちをしてもらいます。
ほんの数十秒、軽い刺激を入れただけでも変化が起こります。
実際に眼を閉じても長く維持できるようになることがほとんどですが、それよりも
「なんか立ちやすい。地面を感じやすい。」
と実感できます。
そしてお伝えします。
「筋肉を鍛えたわけではないけど、楽に自分を支えられる(制御できる)ようになるでしょ?」
「ランニングも一緒で、楽に支えられるからこそ、楽に動かすことができます。
支えることにエネルギーを使ってしまったら、動かすことにエネルギーを使えなくなります。
そんな状態だと頑張ってる割に進まないし、疲れるんです。」
と。
筋力が必要ないとか、筋トレはしなくていいというわけではありません。
(目標が高く継続的に行っている方には、強めの筋トレを行うこともあります。)
理解していただきたいことは、
「筋力に依存して、力任せに制御しない方がいいですよ」
ということです。
ランニング(マラソン)は、長丁場の運動です。
長く走るためには、心肺機能や代謝機能も必要ですが、一歩一歩が力任せにならず、楽に動かせることも非常に大きなポイントです。
楽に動かすためには、
「姿勢が大事だから体幹を鍛えましょう!」
「お尻も大事だから筋トレしましょう!」
「つま先着地でランニングエコノミーを改善しよう!」
と鍛える話や技術改善の話になりがちですが、
その前に力を出しやすい状況、コントロールしやすい状況を作ってあげることが大切です。
そうじゃないと、筋肉はついたけどぎこちなさ満載の走り。
言われた通りつま先接地したけど、足底筋膜炎になってしまった…
そんな風に陥りやすいですから。
YouTubeやランニングの本などでは、方法論は勉強になることもあるでしょうが、
「現在の自分に当てはまるか?」
そこは、成長を促進する道なのか?身体を傷つける方に進むか?大きな分岐点となります。
ランニングを始めたい方も、始めたばかりの方も、ベテランの方も
自分のやるべき方向性は適切なのか?
客観的に分析してもらうと得るものは大きいと思いますよ。
どうせ同じ時間を使って頑張るのなら、自分に合った方法で頑張りたいですよね?
進みはゆっくりかもしれないけど、着実に進歩していきます。
進歩した自分に出会えるとランニングももっと楽しくなるはずですよ。